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行動記録を読み上げられるのを聴乍ら、幼い表情のB君から、犯した罪状の数々に驚き信じられない思いで傍聴しました。
B君の悲しみは、三才の頃、母親の突然の蒸発の日から始まりました。
その為、三人の姉も非行に走り、父親も、ほとんど家に帰らず、一番大事な乳幼児期に姉達の悪い影響を受けて成長したようです。
B君は、もう施設には戻れず、私共の返事に委ねられる大任が、かかっていました。
裁判官から、受託する私共の意思が、有る無きかを問われて、お受け致しますと答えてしまいました。
終わってふと冷静になって、B君と暮らして行く自信が有るだろうか、自問自答してみる。決心したのは、B君の言葉に、「もう一度僕にチャンスを下さい。今度こそ努力して学校を卒業したい」と、哀願した姿が、私の脳裏に蘇りました。
面接の日、収容する部屋が改築中の為に、仮りの独房生活を数日間体験する。出入りの度に固い扉に「ガチャン」と鍵が掛けられ、冷たい孤独の部屋に、戻りた
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